4.5.エスカレータ脇の店内案内掲示

国文学科2年 0304161 宮崎左知子


【趣旨】

 エスカレータ脇の案内掲示においてどれほど多言語化しているか、地域差はあるのかを調べる。

【調査結果1】
 婦人服(34店舗)・紳士服(32店舗)・家具(27店舗)・食品(27店舗)売り場のエスカレータ脇にある案内掲示の多言語状況について調べ、各種項目を平均化した。(図1)

 13個の項目(施設)を調べたが、自由記入の[他・多言語表記]を除くと多言語が日本語の代わりに使われていたのは、日本語でも外来語として使われている「トイレ」「エレベータ」「エスカレータ」のみだった。

【調査結果2】
 調査1で調査した項目のうち、一つでも当てはまる言語があったならばその店舗は多言語化しているとみなし、地域差が出るのか調べた。

表1 店舗別の多言語状況

参考 井上史雄『日本語は生き残れるのか――経済言語学の視点から』(PHP新書)

 34店舗中14店舗に英語表記が、2店舗に中国語・韓国語表記、1店舗に仏語表記が記されていた。また英語表記においては東京23区が11店舗を占めており、東京近郊は3店舗しかない。

【注意】
 
こうみると、英語表記に関しては23区においては多言語化が進んでいるように見えるが、エスカレータ脇の案内掲示は言語よりアイコン(絵・図)による案内を重視する傾向が強いので、他の掲示より対象となった文字表記が少なかったことを注意しておきたい。