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• 関西弁キャラクター
• 方言ステレオタイプ
• 人気作品の方言の使われ方
• 外国人キャラクターの方言
• 各雑誌の方言使用傾向
• 方言使用キャラクター比較

国文学科２年　北沢有紗

使用テキスト

『ホイッスル！』	著者：樋口大輔
『テニスの王子様』	著者：許斐剛

下記のキャラクターを使用し、スポーツ漫画における方言キャラクターの性格――特に関西方言キャラの特性について考えてみたい。
表1.と表2.に記述されている情報は、本編及び公式ファンブックなどより分析した。

表1.使用キャラクター一覧

キャラクター名	種族	使用方言	同定情報	性別	キャラ年齢	キャラ職業
佐藤（藤村）成樹	人間	関西方言	出身地は京都であるとされているが、京都弁とは違う？	男	中学２年 １５歳（留年のため）	学生
井上直樹	人間	関西方言	佐藤成樹の幼馴染なので、出身は同じく京都？	男	中学３年	学生
遠山金太郎	人間	関西方言	大阪の中学らしいので、大阪弁だと推測される	男	中学１年	学生
白石蔵ノ介	人間	関西方言	大阪の中学らしいので、大阪弁だと推測される	男	中学３年	学生

表2.使用キャラクター一覧

キャラクター名	キャラ位置づけ	キャラ性格	キャラ外見	方言使用状況	キャラ口調
佐藤（藤村）成樹	仲間→ライバル	ムラッ気がある	長めの金髪・バンダナ	恒常的	ノリが軽い
井上直樹	敵チーム	馬鹿で一直線	金髪	恒常的	バカっぽい
遠山金太郎	ライバル	天真爛漫	低身長・タンクトップ	恒常的	子供っぽい
白石蔵ノ介	敵チーム部長	激情を内包しつつ冷静	長身・腕に包帯	恒常的	冷静

図1.それぞれ作品から抜き出した２キャラが会話している１シーンより、ボケとツッコミの回数

図2.（図1.）をまとめて、割合を出してみた

関西方言キャラの共通点・特性

• 普段は気分屋でノリの軽いへらへらとした態度を取っているものの、熱くなると相手に向かって強気な態度で一直線に向き合うようになる。それはある種の二面性があったり、気分のムラが激しいようにも受け取れる。
• ノリが軽く見えるのは関西人のイメージとして、ボケられる隙があれば場面の空気に関わらずボケる、タイミングがあればすぐツッコミを入れると言う点があるのが理由かと推測できる。しかしお笑い芸人の様にボケのキャラとツッコミのキャラがそれぞれ固定されて居る訳ではなく、それぞれがボケてそれぞれがツッコミを入れるという感じに交互に入れ替わるようだ。全体の割合的にはツッコミより、ボケの回数の方が多いようだ。（図2.）ただし、遠山金太郎の様にワザとボケるのでなく天然で結果的にボケているキャラの場合、ツッコミのセリフはほとんどないようだった。
• 外見的にも言動的にも派手なところが見受けられる。（例えばシゲは金髪・小学生の時に家出したまま全国を放浪していたり、金太郎は静岡から東京まで走ってくるなど）今回名前は挙げなかったが、他にも関西方言を話すキャラで金髪のキャラと言うのはテニスの王子様の方にも見られた。
• 挑発的なセリフが比較的多くみられる。ヤンキー気質とでも言うのか、喧嘩上等と言った態度を取っていたりガラが悪かったりと言い、気性が激しい面があるように思えた。しかしなかなか感情を露わにせず、表面だけ取り繕って内情を隠している。へらへらと軽口を叩いているのも、その一環である場合があるようである。