週刊少年マガジンにおける方言ステレオタイプについて



1.班のテーマと調査概要

• 同一誌(週刊少年マガジン[講談社])における作品別方言ステレオタイプの比較
 *メディア化(アニメ化・映画化)された作品に限定
• 東北・関西・四国方言の使われ方の比較


2.テーマの設定理由・調査目的

• 対象作品を同一誌内のものに限定し、その雑誌における方言使用に傾向がみられるかどうか
• 地域の違いによる方言ステレオタイプの違いについて
以上、2点を検証したかったため。


3.分析対象作品


表1-1 作品一覧

作品名作者掲載誌巻号単行本巻単行本刊行年
釣りキチ三平矢口高雄昭和48年(1973年)32号
 ~昭和58年(1983年)19号
12001年9月
GetBackers-奪還屋-青樹佑夜平成11年(1999年)2・23合併号
 ~30号
2・31999年9月
エア・ギア大暮維人平成17年(2005年)12号
 ~39号
11・122005年8月

*作品発表年が古い順に並べた。『釣りキチ三平』と『GetBackers-奪還屋-』の掲載誌巻号と単行本刊行年が前後しているが、それは『釣りキチ三平』の単行本が、近年総集編として再編されたためである。


4.これらの作品を選んだ理由

• 「週刊少年マガジン」はメディア化されている作品が多い。
• メディア化作品は、キャラクターが方言を使用しているシーンを実際に視聴することができる。
• 方言の使用地域が東北・関西・四国と、分かれている。


5.調査キャラクター一覧


表1-2 調査キャラクター一覧

作品名キャラクターキャラの使用方言
釣りキチ三平三平三平(みひらさんぺい)東北弁
GetBackers-奪還屋-(*)馬車號造(まぐるまごうぞう)土佐弁
エア・ギアヨシツネ大阪弁

*『GetBackers-奪還屋-』には関西弁を話す笑師春樹(えみしはるき)というキャラクターも登場するが、今回の調査では、Ⅰ、班のテーマの(2)にもあるように、東北・関西・四国方言の使われ方の比較を目的としているため、『GetBackers-奪還屋-』からは土佐弁話者の馬車號造(まぐるまごうぞう)を調査対象とした。


6.班のルール

• 対象キャラクターは全て男性のサブキャラで統一する。
 *『釣りキチ三平』には主人公三平の祖父も登場するが、一人称の「わし」、
  語尾の「~じゃ」など老人語の使用が目立つため、『釣りキチ三平』のみ主人公を調査対象とした。
• モブキャラは対象としない。
• ジャンルについては特に重視していない。


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