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恒常的掲示物からみた銀座

看板調査結果報告(銀座七丁目から八丁目まで)

国文学科2年 後藤 功貴

私は銀座中央通りの七・八丁目を担当した。まず、銀座中央通りの全ての丁から見た銀座中央通り七・八丁目は、一・二丁目と同じように四・五丁目と比べて人通りが少なかった。四・五丁目は電車の銀座駅の出口がある。そのため、七・八丁目は駅の出口から遠いため人通りが少ないと考えられる。
その他の特徴としては、他の丁目と比べて、ブランドショップが多かった。
また、店舗1つ1つが小さく、ビルの中に入っているものも多かった。そのため、調査マニュアルに従って1階の店舗のみに絞った。
店舗数は37店舗で、看板の総数は66件であった。看板の総数が店舗数の約2倍になっていることから、多くの店が看板を2件もしくは2件以上出していることがわかる。店舗の種類は以下の図1の通りである。

店舗の種類 表1

店舗飲食店ブランド店衣服店時計屋喫茶店化粧店お土産店
件数9件9件4件3件2件2件2件

1件のものは、陶器店、楽器店、マッサージ店、眼鏡屋、人形屋、アクセサリー店だった。
これらの看板の使用言語は図2の通りである。


使用言語(看板ごとのカウント、複数可) 表2

言語日本語ローマ字英語フランス語イタリア語
23件12件21件7件4件

言語が混ざったものは、英語と日本語の組み合わせが8件だった。

店舗数が三・四丁目は19店舗、五・六丁目が29店舗であるのに対し、七・八丁目は37店舗と非常に多い。看板数も店舗数ほど顕著に結果は出ていないが、同じような推移をしている。一・二丁目も七・八丁目と同じように看板数、店舗数が多い。このことから、2つのことが考えられる。まず1つ目は、七・八丁目は小さい店舗が多く並んでいて、5・6丁目は大きな店舗が並んでいるということである。2つ目は、小さいからこそ看板を多く設置して集客を狙っていることである。
その他の看板の特徴としては、飲食店、ブランド店が多かった。1つ1つの店は小さいものが多かったが、高級なものが多かった。
特に興味を持ったのは、喫茶店のドトールコーヒーと化粧品店の資生堂である(写真1・2)。ドトールコーヒーについては、「GINZA」という文字を含んで、名前自体のデザインも変えている(看板1が通常の看板)。資生堂もPARLOURという英語を交え、デザインを変えている(看板2が通常の看板)。これは、銀座の町が高級な店舗が多いためにそれに合わせるということと、ほかのチェーンの店舗との差異化を図ったのではないか。このことから、凝ったデザインで外国人はもちろん、日本人の集客を狙ったのではないのだろうか。
全体としては、看板が非常に多く、一つの店舗で2つ以上看板を出している店舗が多かった。店舗自体が狭いため、道を真っ直ぐ歩いていても横を向かずに看板を見える場所に置いているのが特徴的だった。

図1

図2

図3

図4




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