全店舗数…北東側142軒、南東側42軒、北西側42軒、南西側98軒
掲示物有の店舗数…北東側40軒、南東側30軒、北西側18軒、南西側21軒
上のグラフは全店舗数に対して、臨時的掲示物があった店舗数をあらわしたものである。グラフを見てわかるように、他の三区画では臨時的掲示物がある店舗よりない店舗の方が多いのに対して、南東側では臨時的掲示物がある店舗の方が多い。南東側の通りには3軒のデパートがあり、全体の店舗数も比較的少ないが、宝石店やハイブランド店など、あまり臨時的掲示物を置かない店の割合が低いため、このような結果となった。北東側の通りは、デパート等の大きな建物が少なく、店舗数は圧倒的に多いが、それに対して臨時的掲示物がある店舗の割合は低い。つまり、宝石店やハイブランド店などが多いということである。その他にもアップルストアなどといった世界発の有名な店もあった。北西側も大型店舗は少なく、飲食店の店頭メニューや呉服店の特価広告などで臨時的掲示物が見られた。南西側は臨時的掲示物がある店舗の割合が最も低かった。この区画には服飾等のブランド店が多く、臨時的掲示物があまり見られなかった。四区画の共通点として、宝石店やハイブランド店などの高級店には、チープな感じがする臨時的掲示物は見られなかったことが挙げられる。ブランド力がある店には、目立つ臨時的掲示物などを設けなくても客が呼び込めるためと、店の雰囲気を損なわないようにするためであると思われる。そして、銀座中央通り全体で見ると、臨時的掲示物がない店舗が過半数である。様々な店舗がある中央通りだが、銀座の街=高級というイメージ通り、高級店が立ち並んでいることがこの結果からわかる。
掲示物の総数…臨時的掲示物169枚、看板133枚
外国語を使用した掲示物の数…臨時的掲示物38枚、看板64枚
上のグラフは臨時的掲示物と看板における外国語の使用率を表したものである。グラフからわかるように、看板では約半数が外国語を使用しているのに対して、臨時的掲示物では4分の1以下である。看板のほとんどが店名や店のロゴをあらわしたもので、海外発のブランドはもちろん、古くから日本にある店舗でも、店名を英語表記やローマ字表記にしているところが多く見られた。店名はやはり最も重要な情報なので、外国の人にもわかるように表しているのだろう。一方臨時的掲示物は、イベントの告知や今現在売り出したい商品名や飲食メニューなどを表記したものが多かった。外国語を使用した掲示物をつくるにはそれなりのコストがかかるため、臨時的なものには外国語を使用しないのではないか。外国語を使用したものには免税店表記や銀聯カードに関するものが多く、外国の人にもそのお店で安心して買い物をしてもらえるようにしているのだろう。また、銀聯カードの案内の掲示物はシール状になっているものがほとんどで、形態は臨時的のようであっても、剥がすことはなく恒常的に使用しているのではないかと感じた。中国人が買い物目的で銀座を訪れることが増えたのが比較的最近のことなので、このような形になったのではないか。