①親しい同性の友達に送る場合
②あまり親しくない同性の友達に送る場合
③親しい異性の友達に送る場合
④あまり親しくない異性の友達に送る場合
①③を「親しい相手」、②④を「親しくない相手」とし、その結果の使用の割合をグラフにした。
図2を見ると、男性は親しい人・親しくない人の使用率に変化がなかったため、親疎によって絵文字の使用頻度は変化しないという結果となった。一方図3では、女性は親しくない相手には「使用しない」という人が14.3%いるが、親しい相手には絵文字を「使用しない」と答えた人は0%であったため、仮説どおりの結果になった。
■女性は誰にでも絵文字を使う傾向にあるが、これは女性が男性よりも感情を表に出す傾向にあるからではないか。小林(2001)では『本来絵文字には①感情を豊かに表現する②相手の気持ちを和ませ無用な衝突を避ける③単なる装飾の3つの機能があるとされている』と述べている。そして、V・P・リッチモンドJ・C・マクロスキー(2006)では『アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンの研究によって、女性は男性よりも明らかに親和的な傾向にあることがわかっている』と述べている。さらに同著では『親和傾向とは自分が相手に対してどれだけ友好的かを示す行動である』と述べており、友好を感情を表現することで示しているのではないか。
■男性が同性よりも異性に絵文字を使う傾向にあるのは、女性が普段絵文字を多く使うことを知っていて、親しみ易さを出すために自分も使う、ということなのではないか。さらにこれは個人的な見解だが、今回の調査対象者が全員大学生ということもあり、「異性に良く思われたい」という気持ちから絵文字を使うこともあるのではないかと推測した。