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0312012 沖潮里
0312041 平野陽之
0312126 腰原萌子

6.1 目的

首都圏在住の大学生の持つ「ニセ方言」についての意識と使用の実態をアンケートとテキストの2種類の調査で行った。

6.2 調査概要

アンケートの回答とテキストの提供を依頼したメールとプリントを作成し、対象者である首都圏在住の大学生に送信・配布した。2013年11月20日から2013年12月4日までをアンケートとテキストの収集期間とした。

6.2.1 アンケート

対象者には次の質問に答えてもらった。回答は媒体(メール・LINE・Twitter・ブログ・会話)または品詞(文末詞・人称詞・感嘆詞・接続詞)ごとに一択である。アンケート回答数は24票であり、男女比は14:10となった。

【ニセ方言の使用率】

・友人に対してニセ方言を使いますか

(選択肢:はい/いいえ)

・「いいえ」と答えた方にお聞きします。ニセ方言を使わないのはなぜですか

(選択肢:使っている人を見たことがないから/使う必要がないから/かっこわるい

から/使い方がわからないから/何となく嫌だから/わからない/その他)

【他人と自身のニセ方言の使用率の比較】

・他の人がニセ方言を使っているのを見聞きしたことはありますか

(選択肢:よく見る/見る/あまり見ない/全く見ない)

*以降はニセ方言を使用する人のみを対象とした

・メール・LINE・Twitter・ブログ・会話の中でニセ方言を使いますか

(選択肢:よく使う/使う/あまり使わない/全く使わない)

【ニセ方言の部分別の使用率】

・ニセ方言を使うとき、文末詞(~や、~だべ 等)・人称詞(わい、自分 等)・感嘆詞(じぇ

じぇじぇ、おおきに 等)・接続詞(だけんど 等)の中で、どの部分の方言を使うことが

多いと思いますか

(選択肢:多い/どちらかというと多い/どちらかというと少ない/少ない/無い)

【地域別ニセ方言】

*以降はニセ方言を「よく使う」「使う」と答えた媒体でのみ回答してもらった

・ニセ方言を使うとき、どの地方の方言を使うことが多いと思いますか

(都道府県名または地方名を記入してもらった)

【ニセ方言の効果】

・ニセ方言を使うと、どのような効果があるとおもいますか

(選択肢:面白くなる/かっこよくなる/可愛くなる/賢そうに見える/内容が軽い

感じがする/内容がわかりやすくなる/親しみを持てる/内容にふさわし

い感じ/雰囲気にふさわしい感じが出せる/特に何の効果もない/よくわ

からない)

【ニセ方言の使用場面】

・ニセ方言を使うとき、どのような場面で使いますか

(選択肢:嬉しい気持ちを表現したい時/悲しい気持ちを表現したい時/相手に感謝

を伝えたい時/感動した時/楽しい気持ちを表現したい時/言い辛いこと

を柔らかく伝えたい時/使う方言に関係する地域の話題の時/使う方言に

関係する人とのやり取りの時/場面に関わらずいつでも使う/どの場面で

使うかわからない)

6.2.2 テキスト

対象者から、メール・LINE・Twitter・ブログのうち1つの媒体につき1文、ニセ方言を使用したテキストを任意で提供してもらった。また、そのテキストを使用した年月、送信した相手も明記させた。方言は文節区切りで数えた。テキスト提供者は10人、22件収集した。

6.6 全体のまとめ

「ニセ方言」は会話や感情表現をより豊かにすることができ手軽に扱えるため、使用者には「どこの方言か」という意識は無く、メディアなどでメジャーとなった関西地方の方言が使用されやすいと推測できる。アンケート調査とテキスト調査の間に大きな違いはなく、「ニセ方言」使用者の意識と実際に使われている「ニセ方言」にあまり差がないことがわかった。

反省点として、データが少なかったことにより、結果に偏りが出てしまった可能性があることが挙げられる。

《参考文献リスト》

郡史郎(編者)(1997)『大阪府のことば 日本のことばシリーズ』 明治書院

真田信治(編著) (2011)『日本語ライブラリー 方言学』朝倉書店

下野雅昭(編者)(1997)『岐阜県のことば 日本のことばシリーズ』 明治書院

陣内正敬(編者)(1997)『福岡県のことば 日本のことばシリーズ』 明治書院

田中ゆかり(2011)『「方言コスプレ」の時代―ニセ関西弁から龍馬語まで―』 岩波書店

藤原与一 (1996)『日本語方言辞書 -全国方言会話集成-』東京堂出版

《参考URL》

「昔の茨城弁集」 2002年開設