このページのPDFを印刷

0313038 松木葵
0313061 勝股祐佳

5.1.目的

都道府県擬人化漫画とそうでない漫画(方言をテーマにしていない漫画)それぞれにおいてキャラクターへの方言ステレオタイプの反映の程度を調査し、それぞれの結果を比較して、作品ジャンルの違いによる相違点などはないか調べる。

5.2.調査概要

5.2.1.調査対象の抽出方法

「方言 漫画」をYahoo検索で調べ、一番上に表示された「方言キャラクターの一覧とは」のページにおいて、キャラクター数が特に多いと感じた『南国少年パプワくん』と『テニスの王子様』を選択した。『テニスの王子様』は刊行巻数が多いため、その続編で刊行巻数の少ない『新テニスの王子様』を最終的には調査対象とした。調査対象作品は表1の通りである。

表1.調査対象作品

表1.調査対象作品

5.2.2.分析方法

5.5.比較結果

都道府県擬人化漫画よりも比較対象(方言をテーマにしていない)漫画の方が方言ステレオタイプに当てはまる項目が多く、程度も強い傾向にあった。都道府県擬人化漫画は県民性を重視した漫画なので、よりリアルな県民像を描き出している。そのため、方言ステレオタイプと合致しないのは必然的である。方言をテーマにしていない漫画は、キャラクターを際立たせるために方言を効果的に使用しているので、方言ステレオタイプが強く反映されている。

引用文献リスト

・佐藤和之・米田正人(1999)『どうなる日本の言葉』 大修館書店

・田中ゆかり(2011)『「方言コスプレ」の時代―ニセ関西弁から龍馬語まで』 岩波書店

・田中ゆかり(2012)「イメージ語から見た方言ステレオタイプ:山形県三川町調査・首都圏大学生調査・全国方言意識調査から」『語文』第142号 p106-92 日本大学国文学会

参考サイトリスト

・方言キャラクターの一覧とは(2015.1.19現在)
http://dic.nicovideo.jp/a/方言キャラクターの一覧

ページTOPへ