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0313085 松崎史緒理
0313120 園部夏穂

7.1.目的

方言ステレオタイプとキャラクターの性格が一致しているかどうかについて及び、今と昔で大阪弁の使い方、方言ステレオタイプや性格の違いがあるのかどうかについて比較し検討する。

7.2.調査概要

7.2.1.調査対象の抽出方法

90年代と00年代の別冊マーガレット、花とゆめの少女漫画を読んで、男サブキャラクターが初登場した話から3話分の吹き出しの全セリフを抽出する。性格(ステレオタイプ)は、読んだ3話分から判断し、新しくあれば追加する。

7.2.2.調査対象作品とキャラクター

表1 作品リスト

作品名 作者名 作者の出身地 掲載雑誌名 掲載年 舞台
ラブ★コン 中原アヤ 大阪府 別冊マーガレット(集英社) 2001~2006 大阪
幸福喫茶3丁目 松月滉 愛知県 花とゆめ(白泉社) 2004~2009 不明
イタズラなkiss 多田かおる 大阪府 別冊マーガレット(集英社) 1900~1999 東京
花ざかりの君たちへ 中条比紗也 大阪府 花とゆめ(白泉社) 1996~2004 不明

表2 キャラクターリスト

作品名 キャラクター名 出身地 キャラ属性 他キャラクターの方言使用の有無
ラブ★コン 中尾平吉 大阪 ヒーローヒロインの親友、友人 有り
  鈴木涼二 大阪 ヒーローヒロインの同級生 有り
イタズラなkiss 池沢金之助 大阪 ヒーローヒロインの同級生 無し
幸福喫茶3丁目 安倍川柏 不明 ヒロインヒーローのライバル 無し
  安倍川草 不明 ヒロインの友人 無し
花ざかりの君たちへ 中津秀一 大阪 ヒロインの同級生 無し

7.5.班全体のまとめ

方言面では、今も昔も、語尾につく、独特の表現がないなどの共通点もあったが、昔のほうがセリフ数・方言数が多いという違いが出た。特に集英社の別冊マーガレットではより顕著であった。

性格面では昔のほうがステレオタイプに当てはまりやすく、今のキャラクターもあてはまるものもあったが、「穏やか」などステレオタイプとは異なった性格も現れた。このうち、『ラブ★コン』の2人が当てはまらなかったのは、舞台が大阪であり2人以外のキャラクターも方言話者であるため、キャラクター全員が方言ステレオタイプに当てはめてしまうと全員似たり寄ったりで面白みがないためであると考えられる。

反対に『幸福喫茶3丁目』の2人は、作者が大阪以外の出身のため、ステレオタイプに近いのではないかと考えられる。一方で、今も昔も当てはまらないステレオタイプもあった。全員が当てはまらなかったのは「やくざ、暴力団、こわい」で、次に当てはまりにくかったのは「けち、守銭奴、拝金主義者」であった。このことから、90年代から廃れているステレオタイプがあることが考えられる。

【参考文献】

尾上圭介(2004) 『大阪ことば学』 講談社

金水敏(2003) 『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』 岩波書店

中原アヤ(2005) 『別冊ラブ★コンFANBOOK』 集英社

平山輝男[ほか]編(1997) 『日本のことばシリーズ27 大阪府のことば』 明治書院

「一般社団法人日本雑誌協会 印刷部数公表」
http://www.j-magazine.or.jp/magadata/index.php?module=list&action=list&cat1cd=2&cat3cd=29&period_cd=25 (2014/10/22 最終閲覧)

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