【バトル・(冒険)】
勝負ごとに関しては「男らしさ」が求められていることが多いので、男女ともにステレオタイプに当てはまっていた。下記の表6からもわかるように少年誌においては典型的なステレオタイプとなった。
【ラブコメ】
ラブコメでは、男はかっこよく、女は可愛らしいキャラが求められていると思われる。そのため男はステレオタイプに当てはまる反面、女性は逆に当てはまりにくかった。広島を舞台としている「君のいる町」で女性キャラにあえて標準語で、要所で広島弁を使わせることで普段との差で萌えを演出している。
【ギャグ】
「かわいい」→「怖い」の印象の差でキャラにおもしろさを付加している。しかし、その状態をキャラの素顔と表現することで照れている、悔しいときなどに使うとキャラの純粋さやこどもっぽさを引き出している。
【学園】
日常的な描写をするため、「あたたかい」や「女らしい」といったナチュラルな印象が強かった。ただし、「咲-saki-」においてはバトルが中心で、日常的な描写が少ないため上記の結果になったと考えられる。
図2 ジャンルごとの各項目割合
図2のように学園を除いた作品でステレオタイプである「かっこいい(C)」「怖い(F)」「男らしい(G)」が大半を占めている。
表5 ジャンルごとのステレオタイプとの比較
(各ジャンルの対象キャラのポイントの合計値をだし各々のジャンルの数で割ったもの
(小数点第一位を四捨五入した)をスコア化した)
上記の表5からもわかるように男性が中心である作品、つまりバトル・冒険においては、ステレオタイプに当てはまる。その他の女性が中心となっている作品がステレオタイプに当てはまったのは、キャラクターが多いためその中での所謂〝キャラ付け〟としてステレオタイプを基にしているからではないだろうか。