日本大学文理学部国文学科

2章 構内
2.3.乗り換え案内・エレベータ・階段
国文学科2年 熊坂奈美子

1.調査項目

山手線各駅構内のエレベータのボタンにスポットを当てた。構内・ホーム間のエレベータと出口付近のエレベータを調査対象としたが、出口付近はデータが集まらず、且つ、構内・ホーム間のものと大差が見られないようなので、構内・ホーム間のエレベータの多言語状況の報告とする。

2.調査結果

エレベータの有無
↑エレベータの有無

扉横

開閉ボタン 各階ボタン
1:開閉ボタン 2:各階ボタン

側面

開閉ボタン 各階ボタン
1:開閉ボタン 2:各階ボタン

扉横のパネルが設置されていたのは、新宿・高田馬場・目白・池袋・秋葉原・恵比寿・渋谷の7駅9箇所。目白・恵比寿など比較的小さな駅にも設置されていた。秋葉原を除けば、みな新宿周辺駅である。各階ボタンに英語が表示されていたのは渋谷・目白駅。階を表すアルファベットの“F”が使用されていた。高田馬場駅はパネル上の注意書きに英語の表示があった。

側面のパネルは、開閉ボタンはアイコンと点字はすべてのエレベータに表示されている。また、英語表示は、開閉ボタン・各階ボタンともに浜松町駅、各階ボタンのみ目白駅に存在する。目白駅の場合は、扉横パネルの英語表示と同様の使用のされ方である。完全に外国語話者を対象とした英語表示は、浜松町駅のみということになる。

浜松町駅エレベータ
↑☆☆浜松町駅エレベータ☆☆

3. 考察

多言語での対応はごくわずか。短時間でいかに、情報伝達するかが重要だと思われる。アイコン・日本語・点字でごく最低限の情報を表示しているようだ。駅全体を見ると、新宿寄りの駅に比較的多言語の使用が多い。外国人利用者が多いのかもしれない。