ほとんどの地下鉄への案内表示は母国語である日本語と、英語である。表を見て際立っているのは西日暮里駅で、日本語・英語の他に中国語・韓国語にも対応している。この理由として考えられるのは、西日暮里駅は、1日平均乗降人員 138,446人(2005年度)で、町屋・JR常磐線方面から西日暮里駅で乗り換える乗客が多く、列車到着時には連絡改札・乗り継ぎ精算に関する案内放送が行われる事もあるほど、利用者が多いために、外国人利用客への対応も進んでいるのはないかと思われる。一方、日本語と英語しか使用されていない駒込駅は地下鉄の1日平均利用者数は30,252人(2005年度)で、西日暮里駅と比べて少なく、この為に外国人利用者への対応も遅れているのではないか、と考えられる。
ピクトグラムの有無に関してはばらつぎが見られたが、ピクトグラムがある場合には矢印のピクトグラムである場合がほとんどなので、これはその駅の地下鉄への距離や位置に関係する問題なのではないか、と推測する。
地下鉄・建物の案内共に日本語と国際的影響力の強い英語が利用されている。ローマ字の表記がされていることを予想していたが日本語と英語がほとんどで、ローマ字による表記は見当たらなかった。利用者の多い駅になると、この2言語以外にも、日本居住者がとても多い中国語、韓国語が使用されているようである。
調査範囲での言語の使用状況は、調査結果を見る限り、一部の駅には多言語が見られるが、全体的には駅の多言語化は進んでいない、というのが実情のようである。