日本大学文理学部国文学科

4章 電車内
4.2.電車内商業広告
国文学科2年 西村さやか

1.調査項目

山手線および山手線に接続する線の電車内商業広告がどれだけ多言語に対応しているか、どのような特徴を持っているのかについて調査する。なお調査対象は電車の進行方向側の一両目に限定する。以下のグラフは天井からの吊り広告・壁の貼り広告別にどのような広告が掲載されているのか、どのような言語が使われているのか、を集計した結果である。

2.調査結果

1.掲載されている広告の種類

掲載されている広告の種類

2.どのような言語が用いられているか

どのような言語が用いられているか

1のグラフから商品・教育系の宣伝広告は圧倒的に貼り広告に多い一方マスメディア・店舗系の宣伝広告は吊り広告に多いことがわかった。吊り広告と貼り広告でどちらが販売促進力が強いかと言うと、おそらく吊り広告の方だろう。貼り広告と違ってたとえ席に座っても読むことができるし網棚に乗せられた荷物に隠れることもないからだ。つまり、電車内の広告によってより販売の促進が期待されているのは雑誌などのマスメディア系と言える。

また2のグラフからこれらの広告で用いられているのは圧倒的に日本語であるということが読み取れる。外国語が使われているといっても商品の名前などに用いられる程度で外国語使用者に対してのメッセージ性は感じられなかった。以上のことより山手線および山手線に接続する他線の車内広告はまだ多言語化はしていないという結果を見ることができた。