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第2章 銀座における臨時的掲示の言語使用

0313030 中澤智徳
0313091 山下隼

2.1 調査概要

デパートの店頭や外壁に設置されている臨時的掲示を対象にして、日本語表示の有無、その掲示に書かれている内容を調査する。日本語表示のない掲示は、なぜ日本語の表示がないのか、その要因も考える。反対に、日本語のみの表示がなされている場合もその要因も考える。

2.2.比較の観点

日本語表記のみの掲示、英語表記のみの掲示、日本語・英語の混在、その他複数言語が混在する掲示に分類し、
(Ⅰ)内容による傾向はあるのか
(Ⅱ)店舗ごとに使用言語の傾向はあるのか
この2点を比較・考察する。

2.5.臨時的掲示の言語使用からみた銀座

近年銀座では外国人観光客が増加しているが、デパートの臨時的掲示では依然として日本語のみの掲示が多く、日本人向けの掲示内容が書かれていた。免税など明確に外国人観光客を対象とした外国語の臨時的掲示も存在するものの、全体の比率でみると少数である。ターゲットとしている顧客の年齢層に合わせたり、店舗やイベントにおしゃれな雰囲気を持たせるために用いられる装飾的な用法が多くを占め、全体としては日本人向けの掲示が多かった。しかし、外国人観光客に対する対応が追い付いていないという訳ではなく、掲示内容や店舗の運営方針に左右される部分が大きいため、敢えて外国語を使用していない、という例が多いと考えられる。今後さらに外国人観光客が増加するならば、外国人向けのイベント等も頻繁に行われ、言語使用の傾向が変化する可能性もあるのではないだろうか。

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