田中ゆかり
このサイトは、2014年度後期(水曜5限)に開講した基礎演習2の授業成果報告です。日本随一の繁華街である「銀座」をフィールドに、言語景観と言語サービスの実態を把握し、その背景を読み解こうとしたものです。
2014年度は、カテゴリ間の比較を通して実態に迫ろうとした組が多かったように思います。企業のスタンスの違いに着目したもの(3章)、同じチェーン店でも街のテイストの違いに着目したもの(6章)、販売価格の違いに着目したもの(4章)、エリアの違いに着目したもの(7章、8章)などです。これらのほか、時代の風を受けやすい臨時的景観に絞った調査・分析を行ったもの(2章、5章)もあります。
2014年は、東アジア各国への査証発給条件の緩和や、円安などの影響で、訪日外客の購買意欲が目立った年となりました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてのさまざまな動向も目立ちはじめました。受講者は、そういった実情を肌で感じつつ、調査・分析を進めたことになります。受講者にとっては、このクラスの活動を通じて、それぞれ言語から現代社会を読み解くひとつの訓練となったのではないでしょうか。
本サイトに掲載したレポートは拙いところもあると思いますが、どれも日本語社会「今」を映し出すものとなっていると思いますので、ご一読いただけると幸いです。
なお、このクラスはBlackboardを活用しました。これらの管理や授業補助に博士前期課程2年の廣瀬義人さんにTAとして入っていただきました。廣瀬さんには、この報告書ならびにweb報告書の作成にも尽力をしていただきました。改めて、お礼申し上げます。