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第2章 銀座における臨時的掲示の言語使用

2.3.銀座四~八丁目の臨時的掲示1(山下隼)

デパートの性質を考え、4つの種類に掲示物を分類することにした。

「デパート、百貨店とは、複数の分野の専門店を統一的に運営し、専門店を面積が広い大規模な店舗に集約し多種類の商品を提示陳列して販売する小売店のこと」
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臨時的掲示物の分類

  • ① デパート内の個々の専門店に対する案内 (例:図1)
  • ② フロア、複数店舗にわたる案内 (例:図2)
  • ③ パート全体に関わる案内、イベント等 (例:図3)
  • ④ その他

図1銀座インズ(専門店)

図1銀座インズ(専門店)

図2松屋銀座(フロアガイド)

図2松屋銀座(フロアガイド)

図3銀座インズ(免税)

図3銀座インズ(免税)

表1 臨時的掲示物・分類別表

日本語 日本語+英語 英語 その他
54(84%) 7(11%) 2(3%) 1 (2%) 64(100%)
12(92%) 0 (0%) 1(8%) 0 (0%) 13(100%)
8(57%) 2(14%) 1 (7%) 3(22%) 14(100%)
0 (0%) 3(60%) 2 (40%) 0 (0%) 5(100%)
74(77%) 12(13%) 6(6%) 4 (4%) 96(100%)

① デパート内の個々の専門店に対する案内

84%が「日本語」である。外国人を対象にしていない、というよりは臨時的掲示物で外国人を意識的に呼び込もうとはしていないという方が当てはまるだろう。

② 各フロア、複数店舗にわたる案内

多くのものが何階に店舗があるかとイラスト、店名で構成されており、他言語による説明を入れることはないようであり、「日本語」が多くなっている。

③ デパート全体に関わる案内、イベント等

「その他」の言語の掲示物が3あり、案内、イベントの内容ごとに使用言語の差が出た。

表2 ③ デパート全体に関わる案内、イベント等の言語別表

日本語 日本語+英語 英語 日本語+英語+中国語(簡・繁)+韓国語 英語+中国語(簡・繁)+韓国語 日本語+フランス語
松屋 2 2 0 0 1 0 5
プランタン銀座 4 0 1 0 0 1 6
銀座インズ1・2 2 0 0 1 0 0 3
8 2 1 1 1 1 14
①3掲示がポイント還元、商品券
②(残りは「バーゲン」「火災予防運動」「いい夫婦の日」「ネット通販宣伝」)
「日本語のみ」
TAX REFUND「税金の還付」
(日本語)+中国語(簡体字、繁体字)+英語+韓国語
TAX FREE「非課税」
「英語のみ」
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  • ・お金の還元に関して、「免税」という形になるとターゲットは旅行者になるため、多言語になる。また、一般の日本人には縁のないイベントなので、日本語が書かれないこともある。
  • ・日本人に対しては商品券の発行やポイントカードなどの手段で還元しており、そのイベントに外国人はターゲットに含まれていないため案内掲示に外国語は入っていない。
Joyeuxnoël「メリークリスマス」(近くにクリスマス商品)
日本語+フランス語
チャリティー(時計ブランド、タグホイヤーとのタイアップ)
「日本語+英語」
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「日本語+英語」 「日本語+フランス語」では、ブランド感をイベントに合わせる目的で使われており、日本人に向けて案内が発信されている。

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