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第8章 中央通りの寿司店 -東京方面と新橋方面の差-

0313067 小島隆之介

8.1.調査概要

  • ぐるなびでジャンルが寿司屋にカテゴライズされている、2丁目~8丁目の中央通りに面している12店舗を調査した。調査する点はぐるなびに記載されている平均予算、掲示物の種類、掲示物に使用されている言語の3点である。ここでの掲示物とは電光掲示・ポスター・看板・ちらしに限定した。なお、調査店舗のリストアップにはぐるなびのマップ機能を利用した。
  • 2~4丁目を東京方面、5~8丁目を新橋方面として、上記の3点を比較し、どのような位置・価格の店舗が、どのような言語話者をターゲットにしているのか考察した。

8.2.分析

  • 平均予算においては両方面での違いが見られなかった。
  • 掲示物の種類では両方面とも看板の数が突出して多かった。電光掲示は東京方面に1店舗だけ見られた。ポスターとちらしは方面での違いは見られなかった。
  • もっとも多くの違いがみられたのは使用されている言語であった。

表1 東京方面と新橋方面で使用されている言語の種類

日本語のみ 英語のみ 日本語+英語 他の言語
東京方面 13 0 4 2
新橋方面 13 0 11 0

※他の言語とは中国語・韓国語である。電光掲示に液晶にタッチすることで使用言語が変化する機能が搭載されていた。

このように日本語以外の言語は、東京方面では英語以外の言語が見て取れたが、新橋方面では英語しか見られなかった。

8.3. 中央通りのすし屋から見えてくる銀座

掲示物では看板の数が突出している。これはほとんどの店舗がビルやデパートの中にあるので効率的にポスターを貼ったりちらしを配ったりできないからではないかと考えられる。ビルの中に客を入れるには大きく目立つ看板が最適ということだろうか。また、今回調査した店舗では注意書きなどのメッセージは少なく、ほとんどがメニューや価格であったりお得情報であった。発音がわかれば注文できるので、メニューにローマ字でルビがふってあることが多く見られた。
東京方面の店舗が高級、新橋方面の店舗がお手頃というイメージがあったが、方面での差はほとんど出ていない。そもそも寿司は高級料理であるため立地によっての差異が出にくいのではないかと考察できる。
むしろ、差が出ているのは使用されている言語のほうで、東京方面には英語以外の外国語が使われているが新橋方面には全く使われていない。ここから東京方面には中国、韓国語話者が多く、新橋方面には英語話者が多いのではないだろうか。

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