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第5章 店舗入り口付近の掲示類からみた銀座

5.2. 店舗入り口付近の使用言語と掲示内容(吉岡衆)

今回の調査で得られたサンプル数の内訳は(ファストファッション16、デパート20、銀行47)、である。ファストファッション店の特徴として、掲示物より商品のディスプレイに重きを置き、通りから店内が見やすいようガラス張りになっているためか、掲示物自体が少なかった。少ない掲示物もガラス面に文字のみのという形式でのものばかりだった。デパートは規模が大きく、複雑になってしまう店内図や利用サービス案内を掲示するにも膨大になってしまうため掲示物の数が控えられ、代わりとしてパンフレットなどが設置されていると考えられる。サンプルの掲示内容の内訳(図1)を見てみると、銀行では防犯についての掲示が他の二つのカテゴリーより多く見られた。これは、一か所で多くの金額を扱う銀行ならではの特徴といえる。

図1.掲示内容内訳

図1.掲示内容内訳

特に小、中規模の両隣を他店に挟まれているような銀行、ファストファッション店は通りに面している入り口付近が、観光客、買い物客の目に触れ、不特定多数へ自ら(その店舗)を発信する場として大きな役割を果たしていると感じた。店舗自体の目的、意図が強く反映された内容選択がなされていた。

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