国文学科3年 杉本 彩実
山下 文子
三川町の方言の使用意識・方言意識を明らかにし、三川町の気づかない方言を特定する。
アンケート調査 p.2 設問番号Ⅱ
(1)アノラック(寒さや風をしのぐ、なめらかな生地の上着)、(2)ナナガツ(7月のこと)、(3)ナナジ(7時のこと)、(4)ゲッパ(競争における最下位)、(5)シャッポ(日差しをさえぎるためにかぶるもの)、(6)シャブロ(地面を掘るときに使う道具)、(7)アグド(足の裏の後部のこと)、(8)ミアンベ(からだの調子のこと)、(9)クジベラ、(10)アシノヒラ(足の裏側のこと)
3.1.ことばごとの使用意識
「ゲッパ」・「アノラック」・「アシノヒラ」は「使う」の回答が50%を超えた。また、「アグド」・「ミアンベ」・「ナナガツ」は「使う」・「聞くが使わない」の回答が、合わせて70%以上の値を示している。これらのことばは使用意識が高いといえる。
3.2.ことばごとの方言意識
「アノラック」のみ「共通語」の回答が50%を超えた。しかし、「ナナガツ」・「ナナジ」も「三川町の方言」より「共通語」の回答が多いため、10語の中では共通語であるという意識が高いといえるだろう。その他のことばは三川町の方言であると気づいているということがうかがえる。
3.3.三川町の気づかない方言
「共通語」であるという意識が高く、「使用されている」語が三川町の気づかない方言である。以上のことから、「アノラック」・「ナナガツ」は三川町の気づかない方言であるといえる