国文学科2年 板野 築
朝のあいさつをするときに相手によってどのように方言・共通語を使い分けるのか、また、あいさつをしないとすればどのような相手に対してしないのかを調べました。
Ⅵ.午前7時頃に、以下の人々と一日のはじめに会って朝のあいさつをすることになった場合、どのようなあいさつをしますか。下記の1.~8.の中で最もふさわしいものを1つ選んで、番号を( )の中に記入してください。当てはまる人がいない(そういう人が考えられない)場合は9.を記入してください。
(1)自分の父親に対して ( )
(2)自分の母親に対して ( )
(3)夫あるいは妻に対して ( )
(4)自分の子供(息子・娘)に対して ( )
(5)小中学校時代の同級生に対して ( )
(6)隣近所の人で自分より20~30歳くらい年上の人に対して ( )
(7)隣近所の人で自分より5~6歳くらい年上の人に対して ( )
(8)隣近所の人で自分と同い年の人に対して ( )
(9)隣近所の人で自分より5~6歳くらい年下の人に対して ( )
(10)隣近所の人で自分より20~30歳くらい年下の人に対して ( )
(11)三川町の町長に対して ( )
(12)仕事上の取引先の社長(あるいは担当者)に対して ( )
15歳までに外住歴のない三川町民115名
図1は「午前7時頃に、以下の人々と一日のはじめに会って朝のあいさつをすることになった場合、どのようなあいさつをしますか」という質問に対しての回答を、分類してグラフにしたものです。
相手はそれぞれ 1.父親 2.母親 3.配偶者 4.自分の子ども 5.同級生 6.20~30歳年上の人 7.5~6歳年上の人 8.同い年の人 9.5~6歳年下の人 10.20~30歳年下の人 11.町長 12.取引先の人 となっています。
図1
非共通語→「おはようがんす」「おはやいごと」「はやえなっす」
共通語→「おはよう」「おはようございます」
グラフの「非共通語」という部分が、朝のあいさつで方言を使っている人の割合です。これを見て、方言で朝のあいさつをしている人はとても少ないということがわかります。
さらになんと、方言を使っている人は全員50代以上の人だということがわかりました。その方言を使っている人でさえも「4.自分の子ども」に対しては使わないということから、「おはようがんす」「おはやいごと」「はやえなっす」などの朝のあいさつの方言は、いずれなくなってしまうのかもしれません。