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第10章 おわりに

田中ゆかり

このサイトは、2012年度後期(水曜5限)に開講した基礎演習2の授業成果報告です。
授業テーマは「言語景観研究入門 」。このクラスでは、社会言語学の1ジャンルである言語景観研究を通して具体的な言語研究の企画・実施、分析と報告までの一通りを学ぶことを目的としました。時代や地域、社会のありかたを使用されている言語の観点から明らかにしようとするものが、言語景観研究です。
このクラスでは、調査域を、東京中央区の「銀座中央通り」と「晴海通り」界隈としました。昨年に引き続き、東京一の繁華街である銀座を言語の観点から浮き彫りにしよう、という試みです。
「恒常的掲示」として、「店舗看板」「縦看板」「フロアガイド」の3種類を、「臨時的掲示」として、「店舗入り口の掲示類」「ショーウインドー内の掲示類」の2種類の調査結果が収められています。このほか、デパートも銀座をよくあらわすアイテムです。「パンフレット」「店内放送」の観点からアプローチした報告や、ヴァーチャル空間とリアル空間の言語景観を比較しようと試みた銀座地区で実験的に展開されている「東京ユビキタス計画」についての報告も入っています。
拙いレポートではありますが、言語の観点から眺めなおした「銀座」の景観を本サイトからご覧ください。
なお、このクラスは、実地調査も含めたさまざまな実習を伴う授業であり、またメイリングリストやデータの管理などのための授業補助を林直樹さん(博士後期課程2年・RA)にお願いしました。この報告書ならびにweb報告書作成にも尽力していただきました。改めてお礼申し上げます。