三川町の方言調査 ふるさとのことば

あいさつ

山形三川町で使われている昼のあいさつの発音の種類

国文学科2年 岩田 嘉津信

1.はじめに

山形県三川町のあいさつについての面接調査の調査報告である。
三川町の人々はどのようなあいさつをするのか。あいさつに方言は出るのかを調査した。
使用した調査項目は面接調査で使用したアンケートのⅡあいさつの1と2の部分である。
調査方法は自由回答をいくつかのグループに分類わけをし、複数回答の場合はそれぞれひとつの回答と数え集計した。
面接調査をした80人の中から純粋三川人と言語形成期である15歳までに外住歴がない準三川人の64人のみを調査対象とした。
今回は発音の種類でバリエーションが見られた昼のあいさつの「コンニチワ」についての報告である。

2.昼の挨拶 発音

昼の挨拶においては発音の違いが出ていたので昼のあいさつの中から共通語系と方言系だけを抜き出し発音にも着目して調査した。結果は以下の通りである。


表1



表2



コンチワーは35、37、63、70歳。コンヌズウは53歳。コンニヂワは44、45、62、71歳。コンヌヅワは65、68歳。コンニツワは62歳の人だった。 これらの人たちはすべて男性だった。

3.考察

昼のあいさつは朝、夜のあいさつと違い、共通語とは発音での違いが見られた。使っている本人たちはあまり自覚ないと思うが、発音の違いが三川町で方言として使われているのだろう。発音のバリエーションも多いことから発音においては人それぞれ違った伝播を遂げていると思われる。

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