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第3章 視覚的図形と補助言語の関わり

3.6.たばこのピクトグラム(徳田萌乃)

続いて、もっとも多く複数の店舗にみられたたばこに関する視覚的図形にふれる。たばこのピクトグラムを使っているのは9店舗ほどあった。JIS規定ピクトグラムを使用しているのは4店舗、JIS規定ピクトグラムに類似しているの5店舗であった。また8店舗で日本語が中心に使われており、英語が使用されているのは5店舗であった。中国語韓国語は1店舗にとどまった。

まずJIS規定ピクトグラムが図8になる。これらはKOMEHYO、鳩居堂、みずほ銀行、焼肉割烹松坂で。

図8 JIS企画ピクトグラム

図9 焼肉割烹松坂

言語も日英中韓と多く使われている。

また焼肉割烹松坂では、JIS規定の喫煙・禁煙の両方のピクトグラムを用いて、さらに時計のイラストをつけることで分煙を現している。(図9参照)

図10 左から銀座三越、SOCAFÉ、ファミリーマート、NOACAFEの禁煙ピクトグラム

図10はJIS規定類似のピクトグラムである。方向やたばこの形など細かい点が異なるだけで、大きな形としてはたばこのイラストに斜線となっている。これらは、他のピクトグラムとの釣り合いや店舗の雰囲気に合わせているものと思われる。

図11 鳥繁の禁煙ピクトグラム

店舗の雰囲気とは関係なく心遣いといった意味では、図11のハートマークをあしらった禁煙マークがあった。JISに規定されていない形も様々みられるが、ハートというファンシーなモチーフを扱っているのはここの1店舗のみであった。

以上より、ピクトグラムとして『たばこ』を伝えるのに様々な色や形があることがわかり、視覚的図形の幅の広さを感じた。たばこは世界でも形にそこまで変化はなく、図形をみただけで理解できるということも多くの店舗でピクトグラムとして表示されるポイントであると思う。また、世界共通語の英語を使用することでより多くの人に簡単にわかりやすく伝える事を重視していると考えた。

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