このページのPDFを印刷

第4章 銀座のコンビニエンスストアにおける言語サービスの違い

0314019 齋藤考司
0314119 小齋直也

4.1.調査概要

銀座のコンビニエンスストアにおける免税への取り組み方から、地域ごとによる言語サービスの違い、企業ごとによる訪日外国人に向けての外国語対応への意識を調査する。

4.2.調査対象店舗

今回調査対象としたのは、銀座駅周辺の新橋方面、東京方面(晴海通り、昭和通り、外堀通り、鍛冶橋通りに囲まれた範囲及び、それらの通り沿い)にあるコンビニから抽出した20店舗。

4.3.対象店舗一覧及び調査結果

企業名企業名Tax-Free表記の有無使用言語
セブンイレブン銀座地下街店英・中(繁体字)
銀座1丁目店英・中(繁体字)
銀座7丁目店×表記なし
銀座8丁目店×表記なし
サンクス銀座1丁目店英・中(簡体字)・韓
銀座中央通り店×表記なし
銀座昭和通り店×表記なし
八重洲2丁目店×表記なし
ファミリーマート銀座1丁目店 ×表記なし
銀座2丁目店 ×表記なし
銀座3丁目店×表記なし
銀座柳通り店×表記なし
銀座松屋通り店×表記なし
京橋3丁目店×表記なし
銀座みゆき通り店×表記なし
K2銀座八丁目店×表記なし
メトロ新橋駅店×表記なし
新橋二丁目店×表記なし
ローソン銀座6丁目店×表記なし
ポプラ京橋三丁目店×表記なし

4.4.調査対象物

今回調査したコンビニエンスストア20店舗の各企業のインターネットサイト及び各店舗に見られる免税への掲示物。

4.5.比較の観点

今回の調査範囲のコンビニエンスストアをインターネット上にて調べ、外国語対応への意識の違いを調べる。また同企業の地域による取り組みの違いも調査する。

4.8.全体のまとめ

今回の調査では、セブンイレブンは東京方面・新橋方面で対応の違いが見られたが、サンクスにおいては地域での比較は難しい結果となった。また、企業ごとでの訪日外国人向けの外国語対応の取り組みとしては、セブンイレブンがサンクスよりも先を行っているよう感じられたとともに、中国人観光客向けに雪肌精を置くという狙いが明確であるように思われた。先の2020年に開催される東京オリンピックへと標準が定められている点は企業目標達成のための意思が読み取れる。また、「経済言語学の考え方(井上史雄201505)」では、日英の2言語が主流になることを見込み、私企業が1歩リードするためのアイディアとして「公共表示が日英の景観の中で、中韓を加え、タイ文字などを個別に使えば効果的である。」と指摘している。セブンイレブンがさらに訪日外国人向けにサービスを拡大する可能性は大いにありうると思う。

セブンイレブンとサンクスでの取り組み方に違いは多く見られたが、両者の共通点としてはセブンイレブン銀座1丁目店・サンクス銀座1丁目店においては、中国語の繁体字・簡体字の違いはあれども、英語・中国語・韓国語の3カ国語によって言語案内があったことである。付近に韓国人向けのお店があることや、東京方面の為、韓国人の往来が新橋方面よりも多いことが考えられる。

今回の調査で免税店が見つからなかったコンビニも、他の地域で免税店を出店していた。

このことから訪日外国人の増加、およびコンビニ業界の外国人観光客を顧客として取り込もうとする意識が見えた。

今後、都内や観光地など外国人観光客の多い場所で免税店は増えてゆきそうだ。

ページTOPへ