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第4章 銀座のコンビニエンスストアにおける言語サービスの違い

4.6.外国語表記の見られた店舗(小齋直也)

4.6.1.調査概要

今回の調査範囲でTax-Free表記の見られたコンビニエンスストア(セブンイレブン及びサークルKサンクス)をインターネット上にて調べ、外国語対応への意識の違いを調べる。

また、同企業業内での地域ごとの差を調べる。

4.6.2.調査結果

・セブンイレブン(株式会社セブン&アイHLDGS.)

「近くて便利」をコンセプトとし、北米・米国ハワイ州・中国の北京市・成都市・天津市に海外出店している。
2014年12月1日よりコンビニ業界初の訪日外国人客向けの免税サービスを東京の「浅草雷門前店」と京都の「西院駅南店」の2店舗にて開始した。免税カウンターには、中国語・韓国語・タイ語・英語の4言語による「免税ガイド」が用意された。また、2015年7月中には免税サービスを約1000店舗へと拡大し、さらには、2016年2月には3000店舗へ拡大するとし、これらの取り組みは2020年の東京オリンピックを見越してのものである。
また、株式会社セブン&アイHLDGS.のホームページには英語翻訳されたページがある。日本語ページと英語翻訳ページのトップ画面では、英語翻訳ページの側には株価のグラフが見られた。

・サークルKサンクス

ユニーグループ・ホールディングス株式会社を親会社とする。
9月1日より、サンクス銀座1 丁目店(調査該当店舗)にて初の訪日外国人向け免税サービスがスタートした。対象商品としては、
1訪日外国人1 名につき、同一店舗における1 日の販売額合計が5,001 円~500,000 円(税抜)の消耗品(飲食品、化粧品など)
2上記と同条件における販売額合計が10,001 円以上(税抜)の一般品
※対象商品は個人使用であり国外へ持ち出すものに限ります。
とされている。また、今期中に東京・大阪などを中心とした10 店舗へ導入し、さらに来期以降は順次全国へ拡大していくと述べられている。
また、ユニーグループ・ホールディングス株式会社のホームページでは英語翻訳に対応していたが、サークルKサンクスのホームページでは見られなかった。

次に今回調査したセブンイレブン銀座地下街店・銀座1丁目店・銀座7丁目店・銀座8丁目店とサンクス八重洲2丁目店・銀座1丁目店・銀座中央通り店・銀座昭和通り店における言語表示の違い(免税への取り組み)を明らかにした。

*外国語対応の見られた店舗および同企業

企業名店舗Tax-Free表記の有無使用言語
セブンイレブン銀座地下街店英・中(繁体字)
銀座1丁目店英・中(繁体字)・韓
銀座7丁目店×表記なし
銀座8丁目店×表記なし
サンクス銀座1丁目店英・中(簡体字)・韓
銀座中央通り店×表記なし
銀座昭和通り店×表記なし
八重洲2丁目店×表記なし

まず、セブンイレブンにおいてTax-Free表記が見られた2店舗では、英語と中国語(繁体字)での対応が共通して見受けられ、銀座1丁目店では韓国語の表記も見られた。さらに、免税専用のレジが備え付けてあった。表記がない店舗では免税の対応をしておらず、レジも備え付けられていなかったが、セブンイレブン全4店舗共通としては化粧用品の雪肌精が化粧用品売り場に置かれていた。中でも銀座地下街店では、入口脇に臨時的掲示物として中国語(繁体字)での雪肌精販売についての貼り紙がしてあり、店内には雪肌精のみの棚があった。

地域ごとの差としては、東京方面~銀座4丁目方面では免税対応が見られた。一方、銀座4丁目~新橋方面では免税対応は見られなかった。

次にサンクスについては、1店舗のみで英語・中国語(簡体字)・韓国語での対応が見られた。他の2店舗では見られなかったが、銀座1丁目店がサンクスの免税導入店舗1号店として、9月1日より免税サービスがスタートされたためである。

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