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第4章 銀座のコンビニエンスストアにおける言語サービスの違い

4.7.外国語表記の見られなかった店舗(齋藤考司)

4.7.1.調査概要

今回の調査範囲でTax-Free表記が見られなかったコンビニエンスストア(ファミリーマート、ローソン、ポプラ)をインターネット上にて調べ、Tax-Freeの表記、対応を全店舗で全くしていないのかを調査し、その結果の理由を考察する。

4.7.2.調査結果

・ファミリーマート(株式会社ファミリーマート)

今回の調査範囲では免税対応の店舗は見られなかったが、サンシャインシティプリンスホテル店、横浜ワールドポーターズ店、関空第一ターミナル2階店、関空第一ターミナル4階店では免税を行っている。(2015年9月20日現在)

この4店舗はいずれも都内の繁華街のホテル、観光地の付近、空港のターミナルと外国人観光客がよく訪れる場所に置かれていると考えられる。銀座もそうだと考えられないわけではないが、今回の調査範囲20店舗のうち3店舗しか免税に対応していないことを考えると、先の4カ所ほどは外国人観光客が集中していないのかもしれない。これが今回の調査範囲で免税店がなかった理由とする。

・ローソン(株式会社ローソン)

こちらも今回の調査では免税店は見つからなかったが、やはり4店舗免税店を出店していた(ローソン広尾駅前店、ナチュラルローソン京橋創生館店、ローソンTOC大崎店、ローソン成田国際空港第3旅客ターミナル店)(2015年9月20日)。空港に設置しているのはファミリーマートと同様だが、比較的東京都に多い。ファミリーマートに比べより東京の外国人観光客を顧客としてターゲットにしているのがうかがえる。

東京都に免税店を三店舗出していながらなぜ今回の調査では免税店が見られなかったのか。本調査範囲内ではセブンイレブンとサンクスが免税を行っていた。コンビニ業界、なかでも免税コンビニ界で棲み分けのようなものがされているのでは、と考える。まだ近くに免税店のないところに出店したほうが確かに合理的のように思える。

・ポプラ(株式会社ポプラ)

今回の調査では免税店は見つからなかったが、ポプラ金沢片町店、ポプラ金沢片町1丁目店の2店舗の免税店を出店している。銀座に出店していない理由は、企業の起こりが1976年の広島で、その後20年ほど九州を中心に展開、関東進出が1998年と遅い時期だったからだろう。

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