このページのPDFを印刷

第7章 ホテル階級差にみられるトイレへの案内表示の差異

7.3.高級国内資本ホテルにおけるトイレの案内表示(山中悠平)

調査対象

  • ・帝国ホテル(東京都千代田区内幸町1-1-1)
  • ・ホテルニューオータニ(東京都千代田区紀尾井町4-1)
  • ・ホテルオークラ東京 別館South Wing(東京都港区虎ノ門2-10-4)

以上国内に資本を持ち、いわゆる日本を代表するこの3つのホテルとする。
最安価部屋の1泊料金は概ね、5万前後~6万前後となる。
尚、現在ホテルオークラ本館は、建替え中のため別館を対象とした。

高級国内資本ホテルのトイレ案内表示における言語使用

表1フロアガイドトイレへの案内図扉付近パンフレット臨時掲示板
帝国ホテル日(1)、英(2)日(2)、英(1)
ホテルニューオータニ日(1)、英(2)日(1)、英(2)日(1)、英(2)
ホテルオークラ(別館)日(2)、英(1)

高級国内資本ホテルのトイレ案内表示におけるピクトグラム

表2フロアガイドトイレへの案内図扉付近パンフレット臨時掲示板
帝国ホテル規格外規格外規格外規格外(近しい)
ホテルニューオータニ規格規格
ホテルオークラ(別館)

表1,2に調査結果をしめした。一見して分かることが、各ホテルの言語案内が日本語と英語の2言語しかないということである。即ち、日本人、欧米人をメインに据えていることが推測できる。
また、ピクトグラムにおいても、帝国ホテルの特殊なもの(図1)を除いては、メインロビーにあるフロアガイド、つまりいわばホテルの玄関には設置されていないということが分かる。
このような分かり難いものにすることによって、これらのホテルの品位を保つことを優先させているのではないかと考える。

図1、帝国ホテル扉付近

ページTOPへ