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第7章 ホテル階級差にみられるトイレへの案内表示の差異

314029 谷祥慧
0314042 星野政信
0314049 山中悠平

7.1.調査概要・項目定義

ホテルのフロントに一番近いトイレを対象に、誘導する案内表示、掲示板、フロアガイド等で、使用言語、ピクトグラム等に差異が生じるか調査する。調査対象はリーズナブルホテル5か所、高級国内資本ホテル3か所、高級国外資本ホテル3か所の計11ホテル。詳しい抽出方法は各項にて後述する。またピクトグラムはJIS規格と沿っている形であるかどうかも調査する。

7.5.比較

7.6.まとめ(星野政信)

リーズナブルホテルと国内・国外資本の高級ホテルでは、案内表示について、高級ホテルの方が使用言語率、言語数ともに多かった。これは、高級ホテルでは高級感や清潔感を保つため、トイレをフロントやロビーから離れた場所に設置することが多いため、案内表示が必要であるのに対して、リーズナブルホテルでは、その敷地の狭さからフロントやロビーと直結している場合が多く、案内表示を必要としないためである。ピクトグラムについては、リーズナブルホテルの方がJIS規格に則ったものが多い。それぞれの特殊なものを比べても、リーズナブルホテルはより簡略である。これは、リーズナブルホテルが「一目でわかりやすい表示」を心がけているためだと言える。

国内資本ホテルと国外資本ホテルでは、その使用言語に大きな差異が見られた。国内資本ホテルでは、日本語と英語での表記だけだったのに対し、国外資本ホテルでは英語を中心に、一部日本語での表記が見られた。また、香港資本であるシャングリ・ラホテルでは中国語の表示も存在した。この違いは、日本を強調する国内資本ホテルと、世界を強調する国外資本ホテルの特徴が表れたものだと言える。

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