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第5章 各地域のマツモトキヨシにおける言語観の違いから銀座のあり方を考える

5.5.域差から見る音声言語の差(西村陽貴)

5.5.1.調査概要

各地域のマツモトキヨシの音声言語にどのような違いがあるのかを調査し、その地域のマツモトキヨシではどのような客層に向けているのかを調査する。

5.5.2.調査結果

表1 音声言語の数

店舗名調査数
銀座5th店1
銀座8丁目店3
中央通り店0※
有楽町イトシアプラザ店2
下高井戸駅西口店0※

※日本語音声のみしかなかったため0

以下に音声ディスプレイの画像を載せる。

図1 銀座5th店の音声ディスプレイ

図2 有楽町イトシアプラザ店の音声ディスプレイ(日本語版と他言語版)

銀座店では日本語音声が流れ、字幕として他言語表記がされていたのに対し、有楽町店では日本語音声の時には日本語字幕が他言語音声の時には他言語字幕の表記であった。

さらに以下に各地域の特徴をまとめる。

【銀座エリア】
日本随一の繁華街。多くの訪日外国人が訪れ、買い物の中心地となっている。

【有楽町エリア】
代田区の都市の一つ。多くの会社の本社が置かれ、オフィス街となっているが昨今ではショッピングもできる町となってきた。

【下高井戸エリア】
杉並区の南部に位置する。地域の北部は杉並区高井戸東・浜田山にそれぞれ接し、北東部から東部は杉並区永福に接する。地域南部は世田谷区松原・赤堤・桜上水・上北沢にそれぞれ接する。西部は杉並区上高井戸に接している。町域南端付近は京王線の駅があり、駅周辺に商店が見られるほかは主に住宅地として利用される。

さらに図1.2と上記エリア特徴から

【銀座エリア】
 日本語の音声言語がないためメイン客層が日本人<外国人ということが分かる。

【有楽町エリア】
 オフィス街である有楽町は外国人だけでなく、日本人の仕事をしている人もいるため、日本語言語ののちに中国語の言語しているのではないかと推察される。

【下高井戸エリア】
 下高井戸駅西口店は駅から降りてすぐあり、住宅街に位置していることからそこに住む人をメイン客層としていることが分かる。

という各エリアのことが分かった。

上記よりマツモトキヨシの業務体系は地域密着型だといえる。例えば、下高井戸エリアでは住宅街であるからそこで外国人向けの音声案内を出しても意味がない。しかし、訪日外国人の多い銀座エリアではその逆で大変効果的だといえる。他の特色を持った地域とマツモトキヨシの体系を調べてみればさらに結果が見えてくるのではと考える。

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