三川町の方言調査 ふるさとのことば

あいさつ

遊びのことば

国文学科2年 木村 華子

1.目的と内容

「遊び」は、遊びの主体である子どもたちによって受け継がれ、その遊び方や遊びの名称、掛け声などは地域によってさまざまであるが、三川町ではどのような地域性があるかを調べることを目的とする。  今回はわたしたちにとても身近な遊びのひとつである「ジャンケン」の掛け声についてたずねた項目を取り上げる。

2.結果

[質問文]
⑦-1.ジャンケンを始める際の掛け声はなんですか。ご自身が実際に使う掛け声を一つ教えてください。


たくさんの種類の回答が得られたので、それらを似たもの同士でグループ分けしてみると以下のような結果が得られた。


*具体例
・ジャンケン型とは、「ジャンケン~」からはじまるもの
・サイショハグー型とは「サイショハグー~」からはじまるもの
・ソーレ(掛け声)型とは「ソーレ」や「ソーレン」、「ソーレンエッ」など、掛け声から始まるもの

次の質問では、自分が使っていたもの以外で、三川町で聞いたことがある掛け声を尋ねた。

[質問文]
⑦-2.お答えいただいたもの以外に、三川町で今までに使ったことがある掛け声があれば教えてください


こちらも非常に多くの種類の掛け声が挙がったが得られたが、似たもの同士でまとめてみると以下のような結果を得ることができた。


*具体例
・イッセーノ型とは「イッセーノ」や、「イッセーノッセ」など、「イッセーノ」からはじまるもの

グラフから読み取れるように、もっとも多かったのは、全国で使われている、もっとも一般的な「ジャンケン」から始まる「ジャンケン型」、ついで「サイショハグー型」であったが、それ以降は「イッセーノ」や「ソーレ」などの掛け声から始まるものが多い。このような掛け声から始まるものは山形県にみられる独自のジャンケンの掛け声である。少数ではあるが、山形独自の地域性を見ることができた。しかしながら、多くの方がジャンケン型や、サイショハグー型を回答していたことから、だんだんと地域性が薄れてきていることも伺える。

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