この調査では掲示タイプを、ステッカー・立て看板・ポスター・POP・立札・冊子・電光掲示・のぼり・タペストリー・メニュー・垂れ幕の11種類に分けて調査に臨んだ。そして、最も多い掲示タイプはステッカーで垂れ幕が最も少ないことがわかった。なお、ステッカーは全体の約35%を占めていた。
一方メッセージ内容では、商品案内・注意事項・TaxFree・サービス案内・営業時間案内・メニュー案内・FREE Wi-fi・店舗案内等があった。なお、上記に述べた8種類のメッセージ内容はデータの個数が二桁のものである。そして、メッセージ内容では商品案内が最も多かった。また、商品案内は全体の約38%を占めていた。
掲示タイプ | データの個数 |
ステッカー | 87 |
立て看板 | 55 |
ポスター | 48 |
POP | 19 |
立札 | 9 |
冊子 | 7 |
電光掲示 | 7 |
のぼり | 7 |
タペストリー | 5 |
メニュー | 5 |
垂れ幕 | 2 |
表3 掲示タイプの表
図4 TaxFreeのステッカー
この表3は各掲示タイプにおいて、どのメッセージ内容が一番多かったかを示している。例えば、POPでは商品案内のメッセージ内容が最も多かったということになる。つまり、冊子、ステッカー以外の掲示タイプは全て商品案内のメッセージ内容であることが分かる。
掲示タイプで最も多かったステッカーのメッセージ内容がTax Freeから、訪日外国人に対応しているのがわかる。ここで、ステッカーの特徴について考える。ステッカーは壁に貼り付けてしまうので、立て看板のように出したりしまったりする手間がない。また、場所を多く取らずに情報を伝達することが出来る。しかし、その分、立て看板やポスターより存在感がないという問題が出てくるが、例えばTaxfreeのように、それぞれの店舗で同じデザインのステッカーを使用しているものがある。つまり、ステッカー一つの存在感は薄いが、数で圧倒することが出来る。これは、『外国人にもわかりやすいまちの表記に関するガイド』(東京都生活文化局二〇〇三)における情報表現の5原則の第1原則である「情報表現がシンプルである『単純性』」、第4原則である「同じ様式で表現されている『統一性』」にあたる。