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第7章 海外に向けた"和"の発信の違い

7.4.各店舗のwebサイトにおける多言語表記(小林将希)

7.4.1.各店舗の他言語表記の有無

ここではデパートと専門店において同店舗が存在するが、店頭での比較において使用するため、そのまま明記することとする。

表1.三越と松屋の外国語表記の有無(○:有 ×:無)

店舗 外国語表記
赤坂柿山
あめやえいたろう
王様堂本店 ×
鎌倉五郎本店
あけぼの
松崎煎餅
十火
豊島屋 ×
とらや
坂角総本店 ×
店舗 外国語表記
佳新堂
豆源 ×
寛永堂
黒船
清月堂本店
叶匠壽庵 ×
宗家源吉兆庵 ×
がんこ職人 ×
松崎煎餅
まめや金澤萬久

表3.専門店の外国語表記の有無(○:有 ×:無)

店舗 外国語表記
空也
風月堂
瑞花
あけぼの
きくのや
源吉兆庵 ×
萬年堂
松崎煎餅
とらや

店舗別外国語表記の有無

表4.三越(有:1 無:0)

店舗 Topページ 店名 商品名(商品説明) バナー 他言語ページ 合計
赤坂柿山 0 1 0 0 0 1
あめやえいたろう 1 1 0 0 0 2
鎌倉五郎 1 0 0 1 0 2
あけぼの 1 1 0 1 0 3
松崎煎餅 1 1 0 1 0 3
十火 1 1 1 1 0 3
とらや 0 1 1(1) 0 1 4

表5.松屋(有:1 無:0)

店舗 Topページ 店名 商品名(商品説明) バナー 他言語ページ 合計
桂新堂 0 1 1(1) 0 1 2
寛永堂 1 1 0 1 0 3
黒船 1 0 1(1) 1 1 5
清月堂本店 0 1 0 0 1 1
松崎煎餅 1 1 0 1 0 3

表6.専門店(有:1 無:0)

店舗 Topページ 店名 商品名(商品説明) バナー 他言語ページ 合計
空也 1 0 0 0 0 1
風月堂 1 1 0 1 0 3
瑞花 1 1 0 1 0 0
きくのや 0 1 1(1) 0 1 4
源吉兆庵 1 1 0 1 0 3
萬年堂 1 1 0 1 0 3
あけぼの 1 1 0 1 0 3
松崎煎餅 1 1 0 1 0 3
とらや 0 1 1(1) 0 1 4

全く多言語表記されていないものも少なくなく、基本的に使われている言語は英語(ローマ字)のみであった。調べたなかで他の言語、繁体字・簡体字・ハングル文字に対応していたのは桂新堂のみであった。

7.4.2.多言語表記の例

多言語表記があったものは30店舗中22店舗だった。最も多い例はTopページにおいて店名はローマ字、バナーは英語表記されているものであった。細かい商品の説名などはなく、見栄え重視のように思われるものが多かった。

図1.寛永堂

中には、商品名にローマ字があてられているものもあるが、これもデザイン性で用いられていると考えられる。

7.4.3.他言語ページの商品説名の例

Topページに他言語表記がないものは他言語、特に英語専用のページが用意されていることが多い。その場合、店の説明・細かい商品の説明(作り方)などが記されていることがほとんどである。

図2.くろふねのTOPページ

食べログで銀座 和菓子屋ランキングで調べたところ、今回調査した中で上位20位に入っていたものは上から、空也・とらや・あけぼの・瑞花・清月堂・風月堂の順であった。

1位である「空也」は、オンラインショップの案内に英語表記が用いられているだけで、細かな他言語表記での説明などはなされていなかった。「とらや」は英語専用ページが用意されているが、「あけぼの」はTopページに店名とバナーに多言語表記がなされていた。

このことから、webサイトにおける多言語表記は実際のランキングに大きな影響を与えているわけではないことが分かった。

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