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第5章 カフェから見る銀座の言語景観

0317009 王悦同
0317021 堺谷夏帆
0317129 古谷まなみ

5.1.目的

銀座にあるカフェについて、和菓子を主に扱う店、洋菓子を主に扱う店、チェーン店の三種類の店舗に分けてその言語景観を調べる。

5.2.調査概要

5.2.1.調査対象

洋菓子カフェ⇒
Yahoo!ロコで「洋菓子 カフェ 銀座」の条件で出てきた店舗のうち銀座駅周辺500m以内にある店舗で必ず(洋菓子/ケーキ)の表示がある店舗。
和菓子カフェ⇒
Yahoo!ロコで「和菓子 カフェ 銀座」の条件で出てきた店舗のうち銀座駅周辺500m以内にある店舗で必ず(和菓子/甘味処)の表示がある店舗。
チェーン店⇒
日本全国チェーン系カフェ・喫茶店マップ(https://cafe.geomedian.com/ginza-sta/)で銀座駅周辺のチェーン店を検索、そのうちの銀座駅から500m以内で、ビルの1階に店舗があり出入り口が公道に面している店舗。上記条件で同じチェーン店がある場合は銀座駅からの距離が短い方を調査対象とする。

表1.調査店舗リスト

地図番号 店舗名 住所 店舗属性
1 雪ノ下 銀座一丁目 東京都中央区銀座1-6-17 和菓子
2 銀座 福禄寿 東京都中央区銀座2-8-8 和菓子
3 茶房野の花 東京都中央区銀座3-7-21 野の花 司 2F 和菓子
4 カフェ木村家 東京都中央区銀座4‐5‐7銀座木村屋総本店2F 和菓子
5 茶CAFE 竹若 東京都中央区銀座4-10-5 東急ステイ銀座1F 和菓子
6 文明堂カフェ 東銀座店 東京都中央区 銀座4-13-11 松竹倶楽部ビル2F 和菓子
7 うおがし銘茶 茶・銀座 銀座店 東京都中央区銀座5-5-6 和菓子
8 銀座若松 東京都中央区銀座5-8-20 コアビル1F 和菓子
9 Pour café(プルーカフェ) 東京都中央区銀座1‐14‐9 洋菓子
10 十一房珈琲店 東京都中央区銀座2‐2‐19 洋菓子
11 炭火焙煎珈琲カフェ.凛本店 東京都中央区銀座4丁目4-5 洋菓子
12 アメリカン 東京都中央区銀座4丁目11‐7 洋菓子
13 銀座トリコロール本店 東京都中央区銀座5-9-17 洋菓子
14 マザーリーフ東銀座店 東京都中央区銀座5-14-5光澤堂ビル1F 洋菓子
15 MIYUKI・KAN 東京都中央区銀座6-5-17みゆき館ビル1F 洋菓子
16 ALMOND(アマンド)銀座店 東京都中央区銀座6-9-13 洋菓子
17 銀座ウエスト本店 東京都中央区銀座7-3-6 洋菓子
18 スターバックスコーヒー銀座松屋通り店 東京都中央区銀座5‐7‐10 チェーン
19 ル・カフェドトール 銀座店 東京都中央区銀座5‐7‐2三愛ビル1F チェーン
20 宮越屋珈琲銀座店 東京都中央区銀5‐10‐6第一銀座ビル チェーン
21 カフェ・ベローチェ銀座みゆき通り店 東京都中央区銀座5‐10‐6御幸ビル1F チェーン
22 プロント銀座コリドー店 東京都中央区銀座6-2コリドー街 チェーン
23 サンマルクカフェ銀座みゆき通り店 東京都中央区銀座6‐12‐1第二寿ビル1F チェーン
24 喫茶室ルノアール銀座6丁目店 東京都中央区銀座6-12-10旭ビル1階 チェーン
25 ドトールコーヒーショップ銀座6丁目店 東京都中央区銀座6-13-6 チェーン

図1.調査店舗位置

5.2.2.調査項目(調査アイテム)

  • ・店舗内メニューもしくは外置きメニュー
  • ・店舗外に向けて設置してある掲示物
  • ・各店舗のPCホームページ

表2.調査項目と収集データ数

メニュー 掲示物 サイト サイト
他言語切り替え
合計
和菓子カフェ
1 雪ノ下 銀座一丁目 1 × 1 × 2
2 銀座 福禄寿 1 × 1 × 2
3 茶房野の花 1 × 1 × 2
4 カフェ木村家 1 4 1 × 6
5 茶CAFE 竹若 1 × 1 × 2
6 文明堂カフェ 東銀座店 1 1 1 × 3
7 うおがし銘茶 茶・銀座 銀座店 1 1 1 1 4
8 銀座若松 1 × 1 × 2
合計 8 6 8 1 23
洋菓子カフェ
9 Pour café(プルーカフェ) 2 12 × × 14
10 十一房珈琲店 1 1 × × 2
11 炭火焙煎珈琲カフェ.凛本店 5 5 1 × 11
12 アメリカン 2 15 × × 17
13 銀座トリコロール本店 5 × 1 × 6
14 マザーリーフ東銀座店 4 8 1 × 13
15 MIYUKI・KAN 2 3 1 × 6
16 ALMOND(アマンド)銀座店 1 11 1 × 13
17 銀座ウエスト本店 2 × 1 3 6
合計 24 55 6 3 88
チェーン店
18 スターバックスコーヒー銀座松屋通り店 1 2 1 1 5
19 ル・カフェドトール 銀座店 1 2 1 × 4
20 宮越屋珈琲銀座店 1 4 1 × 6
21 カフェ・ベローチェ銀座みゆき通り店 1 7 1 × 9
22 プロント銀座コリドー店 1 10 1 1 13
23 サンマルクカフェ銀座みゆき通り店 1 4 1 × 6
24 喫茶室ルノアール銀座6丁目店 1 2 1 × 4
25 ドトールコーヒーショップ銀座6丁目店 1 7 1 × 9
合計 8 38 8 2 56
総合計 40 99 22 6 167

5.2.3.観点その1

  • ・各店舗及びそれらのホームページでの使用言語の数と種類。
  • ・ホームページが多言語切り替えに対応しているか否か。

5.2.4.観点その2(比較をするポイント)

  • ・各店舗及びそれらのホームページでの使用言語の偏りの有無。
  • ・和菓子店、洋菓子店、チェーン店のそれぞれにおける共通点の有無。
  • ・和菓子カフェと洋菓子カフェ、チェーン店を比較し、使用言語数などの違い、共通点の有無。

5.3.分担

5.3.1.調査の分担

和菓子カフェについては堺谷、洋菓子カフェについては王、チェーン店については古谷がそれぞれ調査を担当する。

5.3.2.分析の分担

・各自の調査対象についてそれぞれ分析を行う。
・全員で三種類の店舗を比較し、共通点や相違点などを検討し、考察を行う。

5.7.まとめ

5.7.1.店舗属性別の比較

グラフ6.メニュー表記における店舗属性別比較

5.7.2.比較と考察

  • ・調査した全ての店舗の中でも最も多言語化が進んでいるのはチェーン店である。 和菓子カフェと洋菓子カフェはほぼ同等の対応である。
  • ・メニューの多言語表記においては圧倒的に和菓子カフェが対応していない。 こちらの予想よりも多言語化が進んでいなかったのは、人の目につきやすいメニューなどに外国語を取り入れることで、和菓子カフェならではの「日本らしさ」を損なってしまうからではないか。
  • ・チェーン店が他の店舗より多言語化がかなり進んでいるのは、店の規模が大きいため多言語メニューを作成する資金があり、また、外国人観光客の訪問数も多いので取り組みに力を入れているのではないだろうか。
  • ・外国人観光客の銀座での目的は食事よりも買い物である(5頁参照)。よって飲食店舗側がそこまで多言語対応せずとも特に問題はなく、また売上にも大した影響はないのではないか。店舗側からしてみれば今までと比べて大きな変化などは感じられず、多言語化する必要性を感じていないのではないだろうか。

5.8.参考サイト

2017年、年間訪日外国人客数 国別ランキング ベスト20 インバウンドらぼ
https://inbound.coread.jp/2018/02/21/133442/

訪日外国人消費動向調査 2018年7-9月期の全国調査結果(1次速報)国土観光局
http://www.mlit.go.jp/common/001257426.pdf

【2017年版】世界観光客数ランキングから分かった日本の可能性
https://chibra.co.jp/taiken/japan-in-world-tourism-market-2017/

Starbucks Coffee Japan
https://www.starbucks.co.jp/

LE CAFÉ DOUTOR GINZA
https://www.doutor.co.jp/lcd/

宮越屋珈琲
http://miyakoshiya-coffee.co.jp/jp/

カフェ・ベローチェ
https://chatnoir-company.com/veloce/index.html

PRONTO-プロント-
hhttps://www.pronto.co.jp/

サンマルクカフェ-Saint Marc Holdings-
https://www.saint-marc-hd.com/saintmarccafe/

喫茶室ルノアール
https://www.ginza-renoir.co.jp/renoir/

ドトールコーヒーショップ
https://www.doutor.co.jp/dcs/

※最終閲覧日はいずれも2019年1月7日

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