東京都23区における自治体の言語サービスの実態

各区の概況調査

北区概況

国文学科 松田雪

概況

地理
東京23区の北部に位置する。上部は埼玉県。隣接する自治体は足立区、荒川区、板橋区、豊島区、文京区、荒川を隔てて埼玉県川口市、戸田市。
明治通り、環七通り、環八通り、中山道という幹線道路が通っており、都心へのアクセスは比較的便利である。 また、JRの駅数が23区中で最も多く、区内の殆どの住宅地が駅からの徒歩圏内にある。区の面積は20.59km2
友好都市は群馬県中之条町、群馬県甘楽町、山形県酒田市。海外では中華人民共和国北京市宣武区。

産業
北区の産業は勢いが収束していく傾向にある。就業者数は平成12年147,757人であるが、就業者の流入が80,661人に対し、流出が101,565人と流出超過となっている。民営事業所数は平成16年に8年前の平成8年に比べて12.7%の減少が確認出来る。産業の構成比は卸・小売業26.5%、飲食店、宿泊業15.5%、製造業10.8%、不動産業8.2%、建設業7.9%、医療、福祉5.4%、運輸業4.6%となっている。

人口
統計データより、人口の分布を以下に示す。

〔図1〕北区と全国の年齢別人口分布図(比較)及び北区の年齢・男女別人口分布図

北区は子供が少なく、働き盛りが多い
20〜40代は男性が多く、60代以降は女性が多い

区史

北区の歴史は産業とともにあったと言っていい。北区の王子は洋紙発祥の地として有名である。初めて設立されたのは抄紙会社(明治5年頃設立、現在の王子製紙の前身)という製紙会社であった。北区は都市近郊の工場地として発展していくことになる。
終戦すると明治中頃からの農事試験場や火薬製造等のそれまでの軍事施設の技術者達がそのまま民間企業に移動していく様相になり、産業が発達する。その反面、公害も一際目立った。広大な軍用地は現在、公園、学校、団地、研究所、競技場へと姿を変えている。余談だが、北区のシンボルマークはKに桜をあしらったものだが、公園等の施設の建設の際に桜が大量に植えられ、今では桜の名所とも呼ばれるまでになったことが所以である。

外国人登録

登録者数の推移
以下、北区ホームページより抜粋。

北区外国人登録者数の推移(国別・上位)- 各年12月
  1985年 1990年 1995年 2000年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
中国 703 3,750 4,231 5,453 7,336 7,086 7,140 7,257 7,634
韓国・朝鮮 2,454 2,688 3,120 3,208 3,172 3,177 3,300 3,291 3,375
フィリピン 106 371 541 762 937 981 946 922 972
バングラデシュ 94 348 356 304 408 479 541 583 582
ミャンマー - - 191 247 353 346 363 409 496
インド - - - - - - - 157 167
ブラジル - - 192 204 186 177 176 145 152
その他 272 683 1,331 1,115 1,351 1,330 1,368 1,243 1362
合計 3,689 7,939 9,579 11,293 13,743 13,576 13,834 14,007 14,740

※1985年以降で5年ごと及び最近5年間の外国人登録者数を掲載しています。国別の登録者数が上位6〜7位以内の場合について、国別の登録者数を記載しています。 よって、「-」という表示は「登録者が0(ゼロ)」を意味するものではありません。

登録者の主要言語
上位3国である、中国、朝鮮、フィリピンの主要言語はそれぞれ、中国語、朝鮮語(ハングル)、フィリピノ語(都市部では英語)となっている。

参考・利用ホームページ

北区 プロフィール
電子国土ポータル
北区 (東京都) - Wikipedia
北区の産業と文化
北区産業活性化ビジョン(案)(ダウンロードページ)
洋紙発祥の地